
「越冬事情」・・・綿飴
昨晩はほんの少しの雪です。早朝から少しの雲間に青空が見えています。日中は、軒から雫(しずく)が滴(したた)っています。氷点以上の気温です。
庭や屋根の雪は昨日とは姿を変えています。丁度、作り置きの「綿飴(わたあめ)」の表面のように、やや「だらしなさ」が生じているのです。
掃除としての雪片付けには、この「だらしなさ」の削除が伴います。具体的には、雪の縁にスコップを当てるだけです。スコップの鋭い跡を残すことで、「雪に手を掛けたばかりですよ。」、というメッセージを発信するのです。
多少、意味は違うものの、丁度、掃(は)いた後に木の葉をサラリと散らすようなものです。特に、お客様を迎えるときの礼儀とされています。雪国のデリケートな文化のひとつです。
やや寒さはありますが、青空に誘われての庭の除雪です。何回片付けても、以前片付ける前の高さまで積もっているのが不思議です。気温の低いときに降った雪は意外に軽いものです。しかし、気温の上昇とともに重くなります。おそらく5倍以上にもなるようです。
今日のような雪にスコップやスノーダンプを挿(さ)すときは、ゴリッ、ゴリッ、ゴリゴリ、ギュッ、ギューッ、と音をたてます。その音を楽しみながらの雪片付けです。
「工房事情」・・・コナン・ドイル日課の「箸置き(はしおき)づくり」と並行して「玩具(おもちゃ)づくり」です。昨日「昇り人形」に手を掛けました。今日はその「人形」づくりです。
さまざまなキャラクターに誘惑される中、「鯉幟(こいのぼり)」になりました。今は厳寒とはいうものの、早くも明後日は立春です。やがて訪れ来る爽(さわ)やかな、憧れの五月をつい想像してしまうのです。
まずは、その原稿づくりです。元々が不得意なジャンルです。しかも、この種のデザインには風刺画のような極端な強調と、極端な贅肉の削除が必要のようです。自信の無いところです。
念のため、童謡の「こいのぼり」を調べてみました。2つあるようです。近藤宮子がつくった『屋根より高い・・・』と、弘田龍太郎の『甍(いらか)の波と・・・』です。
今回参考になるのは近藤宮子の詩です。一番は『やねよりたかいこいのぼり おおきいまごいはおとうさま ちいさいひごいはこどもたち おもしろそうにおよいでる』です。
そして2番は『やねよりたかいこいのぼり おおきいひごいはおかあさん ちいさいまごいはこどもたち おもしろそうにおよいでる』です。
「ひごい」の「ひ」は、サー・アーサー・コナンドイルが書いたシャーロックホームズの世界の「緋色」の「緋」のようです。「赤っぽい鯉」を意味するようです。また、「まごい」の「ま」は「真」のようです。即ち、鯉本来の「黒っぽい鯉」に考えられます。
だとすると、「おとうさま」が「黒っぽい鯉」で、「おかあさん」が「赤っぽい鯉」です。「こども」は「赤っぽい鯉」と「黒っぽい鯉」です。
少しくどくなりますが、1番では「ちいさいひごいはこどもたち」で、2番は「ちいさいまごいはこどもたち」です。1番も2番も「たち」です。
子供の数は「赤っぽい鯉」も「黒っぽい鯉」もそれぞれ複数なのです。この詩をそのまま復元すると大変な数になってしまいます。
結局、子供の数は「ひごい」と「まごい」それぞれ1体ずつの2体にするつもりです。両親と合わせて4体です。ま、良いところでしょう。材料は1寸5分の垂木(たるき)です。勿論、青森ヒバです。「おとうさま」と「おかあさん」には、1寸5分そのままの垂木を使いますが大小の違いはつけます。「こどもたち」はそれを2分割します。
不満足ながらも何とか描きました。それを見ながら鉛筆でダイレクトに木に写します。・・・教科書では、描いた紙自体をスプレー糊(のり)で貼り付けています。しかし、今回は単刀直入にしました。
愈々(いよいよ)「糸のこ盤」の登場です。鰭(ひれ)を強調するために頭部と胴体を分割しました。いい加減な原稿にも拘(かか)わらず何とか挽(ひ)き終えました。強調したい眼には2種類のビットを使います。その後、サンダーで整えます。
「こども」は得体のよく解らない形の仕上がりです。「おとうさま」と「おかあさん」は、何とかそれらしく見えなくもないです。しかし、それは作者の目です。
客観的?な目の助手は『小さいのは魚に見えなくもないですが・・・。』、と批評します。消沈した目には百歩譲ってもメダカです。センスは無いと弁解はしても、結局は困った事態になったようです。
更に、童謡には「ひごい」と「まごい」が登場します。どうやら「色づけ」が関係してもきそうです。簡単な筈だったものが、次第に深みに嵌(はま)っていることに気づきます。
話しは飛びますが、近藤宮子の「こいのぼり」では、両親の一方が「さま」で他方が「さん」です。つくられたのは昭和初期です。おそらく150年ほども前のことです。無理からぬ時代背景を感じます。しかし、現代の保育園や幼稚園で「さま」と「さん」を声張り上げて歌うには難しいものがありそうです。
明日、明後日の気温は更に高くなるそうです。屋根雪の重さの増加を心配していたところ、不幸にも事故がありました。雪の重さで壊れ、その下敷きになったのです。
1件は玄関の庇(ひさし)の倒壊です。もう1件は鶏舎です。雪の重さに耐え切れなくなった結果です。ご冥福をお祈りするところです。身につまされるところです。
2011/02/02(水)
18:53