「越冬事情」・・・石橋

昨日からの積雪は殆どありません。日中は時折チリチリと降る程度です。南の、福井、鳥取、九州等の歴史的な降雪の中、奥州最北端としては恐縮もするところです。

しかし、これまで積もった量は結構なものです。先日片付けた庭は元の木阿弥(もくあみ)に戻っています。どうやら、雪は低いところを探して落ち着くようなのです。

庭の除雪はアプローチ確保もありますが、軒下もあります。屋根から滑り落ちた雪が廊下のガラスを破損させることがあります。その方が優先されます。

また、屋根から自動的に落ちない雪もあります。家の構造上、強い部分もそうでないところもあります。特に、工房の屋根はそろそろ下す時期のようです。

残念ながら、雪下ろしの事故が報道されています。さほど高い屋根には見えませんが、落ちたことでの事故です。身につまされます。

屋根雪の下し方にはそれなりの方法があります。気温の判断もありますが、屋根のどこから下し始めてどこを最後にするか、等です。

丁度、ペンキの塗り方に似ているようです。また、雪下ろしには、かつて、危険な経験をしているかどうかも大事な要素のようです。


かく言う筆者は、ヤバイ、という思いを厭(いや)というほど味わってきました。その経験が「石橋を叩かせる」のでしょう。おそらく大丈夫のようです。


「工房事情」・・・適材適所

「看板づくり」が佳境に入りました。漆を使ったことで、相当な時間を要しました。更に、縮みに悩まされてもいました。今日は、大きい看板2枚の文字入れです。

いつものことですが、その都度、「これが仕上げだ。」、と信じて取り掛かるものの、殆どの場合は手直しの連続になります。しかし、今回は最終仕上げになりそうです。

実は、昨晩、新しい漆が問屋さんから届きました。この日記をご覧になったH氏が「極上生塗立」をすすめてくださいました。初めての出会いです。

朝、早速開始です。今回はテレピン油を使いませんでした。ストーブの傍(そば)に置くことで多少は柔らかくなります。その勢いで書き上げます。しかし、やはり腰は強いです。今回も厚く塗り過ぎたきらいがありそうです。

どうやら、この漆は短時間に乾燥させるタイプのようです。今日の工房には薪(まき)ストーブの他に石油ストーブも活躍させました。

ストーブにはバケツ2個、鉄瓶、薬缶をのせています。それぞれモヤモヤと蒸気を出ています。

話は飛びますが、朝、大きい鍋一杯に水を張ります。その量は、夕刻には空に近くなっています。今日は、工房内に相当量の水を撒き散らしたことになりそうです。


時々、被(おお)いを上げて様子を見ます。6時間経た今のところ、チヂミは見えていません。表面の艶(つや)は理想的です。非常に良い傾向です。やはり、漆にも適材適所があるようです。

話は飛びますが、看板の作り方にはその視点があるようです。それには、どのような雰囲気の場所で使われるかもあります。また、どれだけの距離を隔てて見られるかにもよります。

ミクロ的には精巧であっても、数メートル、あるいは数十メートル離れた距離では訴える内容が半減することがあります。また、その逆もあります。勿論、この看板は後者のつもりです。

数年前の漆の概念は1種類だけでした。ところが今は、工房にあるだけでも数種類に及んでいます。普段、拭き漆に使う「早口上生」の他に「黒上生」、「練緑堅口半消上朱合」、「練黄呂色」、そして表示は見えなくなっていますが朱もあるようです。

この中の「練黄呂色」は「蒔絵」に使う種類です。ある程度の時間を経て変色するのだそうです。これを目安に金粉を蒔(ま)くのだそうです。恐れ入るところです。

本来は今日の蒔絵の筈でした。しかし、まだ気力が充実していないようです。文字の雰囲気は、もう一度今晩の夢の中で考えることになります。実際の地板はまあまあの仕上がりになったようです。


今晩から暴風雪の予報です。日の入りの時刻は遅くなっているものの、それにも増して、5:00前の今ても明るい空です。少し信じ難いです。念のため、明日も早起きした方が良さそうです。

2011/01/16(日) 16:46