
穏やかな三が日(さんがにち)です。早朝(6:00頃)外出した折、ご近所の数方にお会いしました。交わす挨拶は『いいですね。』です。これは、「雪が降らないで助かりますね。」、という意味です。
特に、ご年配の方には、降ると降らないには大きい違いがあります。このままでは済まない筈の雪です。しばらくは体力温存期間を楽しめそうです。
さて、「看板づくり」が佳境を迎えています。昨日、「仕上げ用」の「木固めエース」を表面に塗っています。今朝みると完全な乾きではないものの、何とか妥協の範囲のようです。
この段階での妥協が、即、醜い結果に繋がることは往々です。しかし、堪え性(こらえしょう)の無いことが切ないです。次の段階にすすむことにしました。

まず、「マスキング」の除去です。この「マスキング」は初めて使う「液体」です。期待と不安感があります。おそるおそる縁(ふち)から剥(は)ぐと驚くほど綺麗に剥がれます。腰が強く密度の濃いゴムのようです。意外に短時間で作業完了です。
次の工程に迷うところです。文字の輪郭に溝を入れるか否か、です。結局、トリマーを登場させました。「V字ビット」を使います。曲線であることから、定規(じょうぎ)を用いない、完全フリーハンドに委ねる作業です。
「勇み足」のできないことから、結構な集中力が要求されます。しかし、何回か経験している内容です。終わってみれば大したことの無いものとして記憶されます。
そして愈々(いよいよ)文字です。塗料に使う漆は乾きの遅い種類です。実は、今回はやや厚く塗る部分があります。普通の漆ではシワシワが発生しそうなのです。乾きにジワリジワリと時間をかけることで、ある程度は割れを防げそうなのです。
看板づくりは、この工程が最も肝心です。「勇み足」はしたくないところです。そして時間を要するのもこの文字書きです。溝に漆を馴染ませるにはデリケートな筆づかいと途方もない回数を要します。

結局、4文字に3時間以上を費やしました。あとは乾きを只管(ひたすら)待つだけです。その間は埃(ほこり)厳禁です。しかし、これは1回目です。乾きを待って、数回は繰り返すことになります。尤も、溝部分は多少の微調整だけで良さそうです。
しかし、困った舞台裏もあります。看板が大きいことで「漆風呂」に入らないのです。今は単に、工房の一角に新聞紙を被(かぶ)せ、休ませているだけです。しばらくはプレナー(自動カンナ)、ベルトサンダー、丸ノコ等は遠慮すべきのようです。
実は、この文字の描き方は、これまで経験した試行錯誤だけを教科書にしています。謂(い)わば完全自己流です。是非機会をみつけてプロの技に会いたいところです。一瞬垣間見るだけで全ての疑問を拭(ぬぐ)い去ることが可能な筈なのですが・・・。
反面、既成概念には縛られたくない思いもあります。外の情報に出会うことで独自性を失うことに不安があるのです。勿論、傲慢(ごうまん)さは認識してはいます。素人(しろうと)の当面している悩みです。
年末年始とはいうものの、晦日(みそか)、大晦日(みそか)、そして正月三ケ日と真剣勝負の毎日です。しかし、充実した楽しい毎日です。今年も一歩前進するつもりです。