
午前中は持ったものの、昼過ぎから雪混じりの強風です。所謂(いわゆる)風雪です。本格的な寒さのイントロダクションのようです。
このところ、「積木」をつくっています。積木自体には然程(さほど)の時間は要しないようです。しかし、それを入れる箱に時間をかけています。この箱づくりが昔からの夢です。これまで結構な数をつくってきましたが、作り方をその都度(つど)変化させています。
昔、箱をつくるときのコーナーの処理は「平継ぎ」でした。これはリンゴ箱に見られる最も簡単な?方法です。とはいうものの、薄い板にクギ(釘)を使うことは非常に高度な技が要求されます。
自分で金槌を使うと、いつも、クギの先端が外側や内側に出てしまうのが不思議でした。リンゴ箱を見る度に感激します。単純で頑丈で、そして理に適(かな)った作り方です。芸術作品の部類としても遜色は無さそうです。
その頃の憧れは「留め」でした。しかし、この45°加工が大変でした。とても手の出る細工ではありませんでした。しかし、スライド丸鋸(まるのこ)のある今は一瞬に加工できます。最近はこの「留め」を主流にしています。
そして、つい先般、「ロックマイタービット」が入房し、試してみました。これは「留め」の内部に凹凸をつくるJIG(ジグ)です。「留め」の合わせ面は、糊(接着剤)の効(き)きが弱い木口です。その弱点を補う組み方のようです。
しかし、今回は青森ヒバだった所為か、やや欠けてしまいました。しかし、これまで想像もしなかった世界です。今回の箱の身(本体)に使いました。ビットの高さ調整がデリケートな世界です。今日の蓋(ふた)には、「ひき込み留め接ぎ」を使うことにしました。これは「留め」のコーナーに溝をつくって別の材をガツンと差し込む方法です。いままではこの溝掘りが億劫(おっくう)でした。90㌫以上を完成させた後の大胆な加工には勇気が伴います。
実は、先般、W氏の工房からこのGIGを拝借してきました。本来はルーター用のようですが「卓上丸鋸」で使ってみました。やはり安定しています。初めての挑戦でしたが何とかなったようです。
「留め」もそのようですが、木工には、木口(こぐち)を外に出さない、という原則があるようです。しかし、この「ひき込み留め接ぎ」は正々堂々?と木口が表れます。しかし、升(ます)に使われる「あられ組み」、また、「ダブテール(ハトの尻尾)」、チギリ等にも木口が見えるようです。
話は飛びますが、この、板を差し込むことを「割込み」というようです。そしてこの板をカンザシ(簪)というようです。何百年、何千年も続いている木工の世界です。なんとも優雅な名前です。名前だけでも床の間に飾っておきたくなります。
さて、このカンザシに使う材は硬く乾燥した木のようです。チギリもそのようです。その際、木口に肩身の狭い思いをさせるのではなく、潔(いさぎよ)く、あえて目立つように、本体とは明確に異なる色の材を使ってもいます。この世界は今後の楽しみに残すことにします。
塗料について考えていました。さまざまな選択肢があります。結局、「オリーブオイル」を採用しました。達人のI氏からいただいたヒントです。実は、先般、このオリーブオイルの「お盆」が大好評でした。50枚中、10枚が蒸発するほどでした。非常に良い傾向です。特に今回は幼児用の玩具(オモチャ)です。口に入れても安心なのです。ストーブの前で蒸散させているところです。パンパンとヒノキチオールの香りを発散させています。
午前中、Kホテルにお邪魔しました。女将(おかみ)さん他、皆さんとお話できました。東京のK女史もおいでになっていました。たくさんの情報交換ができました。ディナーショーにも招待されました。
言われて気づきました。今日はイブ(eve)でした。実は、雪は降っていても、意識の中はまだ強烈な夏の余韻が残っているのです。年末であることをあらためて認識することになりました。
女将さんからは、またまた新しい課題を頂戴しました。数面の看板です。思い出してみると、今年つくった看板は、大小あわせて40面ほどにもなっています。面白い世界です。早速(さっそく)挑戦したくなりました。
2010/12/24(金)
18:22